核融合

鉄の葬列

SF

第1章 鉄の沈黙 深夜の国立天文台は、しんと静まっていた。 三鷹キャンパスの研究棟に残っている人間は、もう星野鉄哉しかいないだろう。廊下の蛍光灯は節電モードに切り替わり、半分が消えている。その薄暗い光が、半開きのドアの隙間から星野の背中をかすかに照らしていた。 モニターの青白い光だけが、彼の顔を浮かび上がらせる。 画面には恒星進化の数値シミュレーションが走っていた。中性子星の連星系から放出される物 […]